八名地区に伝わる昔話です。あなたの地元にも今まで知らなかった昔話が伝えられてきたことが分かりますよ。
庭野地区
腕
(
うで
)
こ き 山
むかし,むかし,とても大きな
行者
(
ぎょうじゃ
)
があって,
吉祥山
(
きちじょうさん
)
と
本宮山
(
ほんぐうさん
)
をひとまたぎしようとしたら,足をすべらせて手をついてしまいました。
その時,手をついた
泥
(
どろ
)
を丸めてぽいと
捨
(
す
)
てたところが山になりました。それで,
腕
(
うで
)
こき山といいます。
また,その時手をついた所が低くなって,豊川になったといいます。
また,むかし,
武田信玄
(
たけだしんげん
)
が2万の武田軍を
率
(
ひき
)
いてこの山に
陣
(
じん
)
をとり,うでこきの者(うでの立つ者)をすぐって,
軍議
(
ぐんぎ
)
を開きました。それより,腕こき山というようになったともいわれています。