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中宇利の東の山の頂に,ビクニ城という城がありました。この城の南側の沢の奥に,井どんくぼといわれているくぼがあります。ここはきれいな水がわき出て,沢となってやがて宇利川にそそぎます。この沢の水は,城のふだんの水として使われたところからその名が出たものと思われます。
ビクニ城には,山頂から少し下ったところに井戸の跡があるともいわれていますが,これは不時のときに使われたものだろうと思います。
ビクニとは,比丘尼という字があてられてもいるところから,尼さんが中心になって守った城だろうと,言い伝えられてきたところです。 |
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