三十三観音
 
 今水寺への参道の所々に石仏が置かれています。地元の人がよく管理されていることが分かります。
 
         寺院跡の礎石

 熊野神社の鳥居の近くには,寺院跡と思われる礎石が残されています。   
 
 
 
       熊野神社の鳥居

 今水寺跡に熊野神社の鳥居が残っています。今水寺の全盛期は,鎌倉から室町時代とされていますが,熊野神社を鎮守としていたことが分かります。 
  
 
     
        熊野神社

 熊野三社権現が祀られています。神仏習合(神と仏が融合,調和すること)の様子がよく分かります。

  
 
    
       弘法大師小堂前

 弘法大師を祀る小堂があります。三河の三名水といわれた今水(いまみず)が出るところで,向かって左に藤井(ふじい),右に稚児井(ちごい)があります。八名井の地名の由来となった八つ井戸にも数えられています。
 また,写真の一番下には地元で刀洗い池と呼ばれる池が見えます。
 
           弘法大師小堂

 今水寺は弘法大師の開山という言い伝えがあります。真言宗の大寺院だったことは確かで,冨賀寺の古文書には21坊あったと記述されています。
 
        弘法大師像と稚児井

 小さな弘法大師像が左右に配置されています。そのすぐ下に稚児井と呼ばれる石組みがあり,きれいな泉がわき出ています。

 
 
        刀洗い池

 石組みで囲まれているのが,刀洗い池とされています。今は木の葉や枝で埋まっていますが,水がたまっています。刀洗い池という名称は,今水寺が野田の戦いで武田信玄に焼かれたことに由来するようです。
 
 
         延寿庵

 八名井の集会場近くにある延寿庵,市指定文化財が保管されています。

 
             
       大日如来座像

 真言密教の教主で,あらゆる仏,菩薩の最高位とされています。像の高さ45㎝の木造仏で,金箔(きんぱく)で補修されています。市指定文化財となっています。

 
          十一面観音立像

 今水寺の仏像と考えられていますが,虫食いによる傷みが激しく,痛々しい姿です。右側が市指定文化財の十一面音立像ですが,頭上仏がはっきりしなくなっています。左は,地蔵菩薩立像です。